1月7日は、お正月の疲れを癒し、一年の無病息災を願って七草粥を食べる日です。
しかし、七草の独特な風味が苦手だったり、入手困難な場合もありますね。
代わりの野菜を使っても問題ないのか、どのような選択肢があるのか気になるところです。
この記事では、次の点に焦点を当てて解説します。
- 七草の代わりになる食材
- 七草粥に込められた意味
- 七草が手に入らないときの代用レシピ
七草粥は、もともとは七草ではなかったことや、地域による違いを考えれば、他の食材で代用できることがわかりますよ。
材料がなくて七草粥を諦めていた方も、この記事を読めば、代わりになる食材が見つかると思います!
代替食材で作る七草粥
1月7日の七草粥に用いられる七草。
その時期になるとスーパーで「七草(粥)セット」としてよく見かけます。
ただ、お店によっては、しばしば売り切れてしまうこともあるでしょう。
また、七草が苦手な人も少なくありません。
そういった場合、他の野菜で代用しても問題ありません。
もともとは、七草ではなく7つの具材だった
実際、七草粥には「7つの具材を食べる」という伝統があり、時代や地域によってその内容は異なってきました。
現代でいう「七草」の形式が確立したのは、比較的最近のことです。
七草の良い代替となる野菜としては、以下が挙げられます。
- ネギ
- ほうれん草
- 三つ葉
- 小松菜
- 人参
- きのこ類
さらに、野菜だけでなく他の食材を加えることもおすすめです。
例えば、お豆腐や油揚げ、こんにゃくなど。
お正月後に余りがちなお餅を加えるのもいいですね、
地域による違い
七草粥という名前がついてはいますが、実際にはご飯を使わないで、具だくさんのスープとして楽しむ地方もあります。
例えば山形県では、納豆汁がその一例です。
自家製の納豆を細かくすり潰し、とろみを加えた濃厚なスープを1月7日に食べて健康を願います。
福岡県では、「七草汁」と呼ばれる、七草を主役にしたスープを食べます。
このスープはブリやクジラ肉などの海の幸、そして高菜に似たカツオ菜を加えるのが特徴です。
このように、地域によって七草粥の具材には大きな違いがあり、七草を厳密に揃える必要がないと思うと、心も少し楽になるかもしれません。
七草粥に込められた意味と春の七草
七草粥に使用される春の七草は、それぞれ春に収穫される特定の植物で、独自の意味が込められています。
七草粥に用いられる七草は、その縁起の良さからも、1月7日の食事に最適です。
- セリ:競争に勝つ
- なずな:なでて汚れを清める
- ごぎょう:仏様のからだ
- はこべら:繁栄がはびこる
- ホトケノザ:仏が座る姿
- すずな(かぶ):神を呼ぶ鈴
- ななしろ(大根):純白の清らかさ
セリとなずなは比較的聞き覚えがあるかもしれませんが、ごぎょうやホトケノザなどはあまり耳にしない野草ですね。
実は、これらはキク科に属しています。
また、すずなはカブ、ななしろは大根の別称で、これらは私たちの身近な野菜です。
七草粥には、これらの野菜を小さく切って、根や葉も一緒に用いるのだそうです。
春の七草以外にも、季節ごとに異なる七草があります。
他の季節についてもご紹介しますね。
夏の七草
夏には、ヨシやいぐさ、オモダカ、ヒツジグサ、ハス、コウホネ、サギソウなどが夏の七草として挙げられます。
夏の七草は種類が豊富で、他にもいくつかのパターンが存在します。
秋の七草
秋の七草には、ハギ、すすき、キキョウ、なでしこ、オミナエシ、クズ、フジバカマなどがあり、これらは主に観賞用とされています。
冬の七草
冬になると、ネギ、白菜、大根、春菊、ほうれん草、キャベツ、小松菜といったお馴染みの野菜が、冬の七草として楽しまれます。
また、他にも冬の七草の例として次のようなものがあります。
ナンキン(かぼちゃ)、レンコン、人参、銀杏、キンカン、寒天、ウンドン(うどん)など。
このように、七草と聞いて想像するような葉物以外にも、さまざまな材料を用いることがあります。
これらの材料は「ん」が2回続く言葉で構成され、「運が重なる」ことを願って食べられることもあります。
まとめ
七草粥に用いる七草と、それを代替する野菜について解説しました。
七草粥は無病息災を願うもので、吉祥(きっしょう:めでたいこと)の意味もあります。
七草が手に入らない場合や、その味が苦手な場合には、他の野菜を使用しても問題ありません。
青菜や若菜などを使うと、本来の七草粥に近い風味を得ることができます。
七草粥を作るのが難しいと感じることもあったかもしれませんが、もともとは七草ではなく七つの具材だったことや、地域による違いを考えれば、代用品でも問題ないことがわかりますね。
ご紹介したような代用食材を使えば、より手軽に取り組めるようになるでしょう。